こんにちは。
餃包の曾(そう)です。
前回は、餃包より以前に運営していた『アールバーガー』のことをご紹介しました。
では、六本木店のオープン初日、どうだったのでしょうか?
結果はさんざん。
ハンバーガー1つで1時間待ち。
ミスの連発でクレームの嵐
待ってるお客さんはみんな眉間にシワを寄せて店員を監視。
当時の本部長は、手間のかかるポテトを作りながら「悲しいオペレーションだ。」とボソり
お客さんから「ありがとう」とか「美味しかったよ」とか我々の一番のエネルギー源も皆無
レジ担当のアルバイトの子は突然泣き出し何処かにダッシュ。
売上は30数万円(確かそのくらい)
店員の忙しさとバタバタ加減だけは100万円達成。
さらにその1週間後には売上は半分になり、
さらにその1週間後には『南青山店』のグランドオープンという、実績と100店舗出店のグラフが見事に反比例する構図。
と、まぁいろんな意味で革命的なアールバーガーですが、(アールバーガーのアールはレボリューションの頭文字です)
その敗因はなんだったのでしょう?
【敗因その①】
・自己中心的な考えで業態が誕生した
おそらく、これが一番の要因だったかもしれません。
誰のために?とか、何のために?とか、なぜやるのか?とか
そういうのが運営スタッフには一切なかったです。
『こういう商品がなんか面白いよね』とか
『こんな風に内装作ったらめっちゃオシャレよね』とか
『100店舗作ったら大手とも戦えるぞ』とか
実はこれ、渦中にいる時はみんなよく陥っちゃうんです。
蕎麦作りの趣味が高じて、サラリーマンが退職金つぎ込んで蕎麦屋を始めたり
飲食とは関係ない会社の社長が、流行りのパンケーキ店を始めたり
「ママのパスタは絶品だね!この味だったらお店作れるよ!」という旦那の言葉を鵜呑みにして、妻が自宅を改装してパスタ屋さん始めたり
どれもプロダクトアウト(作り手や会社の作りたいものを作る)の視点でどれも自己中心的です。
早い話、『そんなものお客は求めてない』ということです。
2012年に餃包を誕生させた時は、アールバーガーの失敗から、会社の資金も底をついていたので
「これでダメだったら倒産だ」という背水の陣でした。
アールバーガーの教訓もあったし、何より
「最後くらい、自分が本当にお客さんだったら、いつも通いたい店を作りたい」という想いでつくりました。
つづく。