六本木は居酒屋激戦区!
六本木は居酒屋激戦区の一つです。毎年、いや毎月のようにオープンしては消えていくの繰り返しで、淘汰の縮図のような場所です。また、居酒屋という市場自体が10年連続で売上・客数ともに減少していて、斜陽産業になりつつあります。大手チェーンの数々もことごとく散っていきました。奇をてらった商品やサービスで一斉を風靡する居酒屋も、数年で模倣され衰退するの繰り返しです。また、黒字が出たとしても数%~10%ちょぼちょぼ程度の利益率がほとんどです。せっかく多額の投資をして開店しても、生存確率が低く、生存できても昔ほど大きな成功になりにくい。ハイリスク・ローリターンというつまらないマーケットになりつつあります。
このままでは居酒屋が夢をもてる産業ではなくなってしまいます。
しかし、私達餃包のミッションは「世界を面白くする」です。まだまだ未熟な私達ですが、「つまらないなら面白くすればいい」を美学に経営してきました。日本有数の居酒屋激戦区の六本木で、毎年増収増益をつづけ利益率20~30%は確実に上がるようになりました。今日はその事例をベースに、居酒屋としての生き残り方を発信します。
六本木の居酒屋市場で生き残った5つの理由
六本木の居酒屋市場で生き残った理由はたくさんありますが、主なものを5つ挙げてみます。
1.美味しい商品+α
2.差別化を設計する
3.バイトを主役にする
4.顧客の声に耳を傾ける
5.進化しつづける
それぞれ具体的にみてみましょう。
六本木の居酒屋市場で生き残った理由①:美味しい商品+α
とても美味しい料理が食べられるのに潰れてしまうお店が山程あるのはなぜでしょうか。居酒屋は飲食店ですから、美味しいもの、うまいものを出すのは当たり前です。でも成熟した日本では全国どこでもうまいものは食べられます。六本木だけでも大量の美味しい食事がころがっています。ですから美味しい食事(商品)だけ出せば十分ということはありません。顧客の立場で考えれば分かりますが、選び放題の買い手市場だからです。商品+アルファが必要です。
選択肢は3つです。
①他の追随をゆるさないレベルの商品+差別化されたその他領域を一つ
②差別化レベルの商品+他の追随を許さないレベルのその他領域を一つ
③普通に美味しい商品+差別化されたその他領域を一つ+他の追随を許さないレベルのその他領域を一つ
餃包では②のポジションをとっています。メインの水餃子はこちらの記事にもある通りわかりやすい差別化商品です。他にも超達人認定のプレミアムモルツは毎年ビール工場に研修にいったり、認定トップ店舗の視察に全員でいくなどして徹底的に質を高めています。+αで大切にしているのが「人」です。特にブランドコンセプトに合ったフレンドリーな接客で圧倒的なレベルを目指して様々な取り組みをしています。経験的に、同じ商品を扱ったとしても、接客の違いで倍以上セールスに差がつくこともあります。事実、接客向上前と今では2倍の売上差があります。
このポジショニングの考え方は次のセッションで解説します。
六本木の居酒屋市場で生き残った理由②:差別化を設計する
居酒屋や飲食に限らず、ビジネスでは差別化が大事だとよく言われます。当然、それがないと陳腐化して価格競争に陥り衰退します。しかし、ただ「他と違うことをやればいい」とか奇をてらった取り組みをして差別化だと思いこむケースがありますが、これは差別化ではありません。「顧客が最終的に喜ぶ」ことが意味のある差別化の条件になります。だからといって戦略無しにすぐに顧客アンケートをとったりヒアリングしてみたところで、意味はありません。そのまま鵜呑みにすると最大公約数的つまらない居酒屋が完成し、陳腐化に向かうだけです。ではどうすればいいのでしょうか。
餃包では「ファイブウェイ・ポジショニング」というフレームを戦略のベースにしています。戦略(=経営資源配分方針)構築の際に下記5つの領域を考えます。
「商品」「サービス」「経験価値」「アクセス」「価格」
まず面白いのが「プロモーション」が入っていない点です。広義の「アクセス」に含むこともできますが、プロモーションは戦略ではなく戦術と捉えたほうがよいでしょう。居酒屋経営で真っ先に行いがちなのが「プロモーション」の計画です。しかし、戦略なくして戦術から考えるのはとても危険なのです。
そして、最も面白い点ですが、それぞれ5段階評価(5:市場支配レベル 4:差別化レベル 3:業界平均レベル 2と1:業界平均未満)で考えたときに、理想の配分は下記になるのです。
【5が一つ、4が一つ、残りは全部3】
オール5じゃないの!?と思いがちですがオール5を目指すと経営破綻します。逆に3未満の項目が一つでもあると、やはりいずれ経営破綻します。(それぞれ理由はお考えください)
「美味しい商品+α」のセッションで書いたことはこのフレームがベースになっています。超腕のある料理人が独立しても経営がうまくいかなかったり、チェーンで大資本があっても破綻したり、最近の某ステーキ屋さんが傾いてきてるのも、すべてこのフレームで説明しきることができます。逆に資本がなくても隆々と発展していける可能性も秘めているわけです。
餃包は、経験価値5、商品4、サービス3、アクセス3、価格3のポジショニングを目指しています。理由やそれぞれに紐づく下位概念の戦術は無数にあり、書ききれませんので、直接お話の機会があれば。。。
六本木の居酒屋市場で生き残った理由③:バイトを主役にする
どんなに経営者が想いを抱き、素晴らしい戦略を描き、戦術にまで落とし込んだとしても、残念ながら多くの居酒屋の経営はうまくいきません。オーナーが料理や店作りで並々ならぬこだわりをもって取り組んでいても、それを直接顧客へ伝達するのは、「アルバイト」というケースが多いからです。あなたも顧客として、「残念なアルバイトの接客体験」は、きっと一度や二度ではないですよね。
恐ろしい事実ですが、顧客満足も感動もCSも利益も、名著にかかれている素晴らしいノウハウも、実践実現するのは「現場のアルバイトや社員」です。オーナーも社長も、顧客を「直接」幸せにできる「総量」は微々たるものです。圧倒的に顧客接点の総量が多い人達、すなわちアルバイトを主役にするしかないのです。
長期に生き残るための選択肢は2つです。
①自分が直接接客しつづけられる状況・規模・営業時間で一生やっていく(街の小料理屋、街の中華屋が潰れない理由)
②アルバイトを主役にする
餃包は②を選択し、組織づくりに尽力していきました。方法論(戦術)は無限にあるのでここでは書ききれませんが、ブログなどに少し書かれています。詳細は直接お話の機会があれば・・・。いちばん大切なのは、「主役にする」という決断です。決断には様々な痛みが伴いますので、その覚悟からスタートです。今私達がチャレンジしているのは、「日雇い」の方々でも主役になれる仕組みづくりです。
六本木の居酒屋市場で生き残った理由④:顧客の声に耳を傾ける
戦略がかたまり、スタッフが主役として自主的に動き始めるときにいちばん大切なことがあります。それは、顧客の声を聞くことです。上層部や本部や店長だけがアンケートや覆面調査結果を見るのではなく、現場のスタッフ(もちろんアルバイトも)が直接、できるだけたくさん、リアルタイムに顧客からフィードバックをうけることが大事です。戦術(方法論)は現場の主役たちが構築するのが効果的なのですが、そのとき、一人ひとり「思いつき」「主観」「好み」「過去の経験」のみで判断してしまうため失敗の可能性が高いです。ばらばらになります。失敗から学習する組織であればそれでも良いかもしれませんが、やはり疲弊します。そのときに、顧客の声が効いてきます。戦略さえ共有できていれば、反応的に「最大公約数的店舗」になるリスクも減ります。
餃包では、覆面調査や口コミなど様々な顧客からのフィードバックをリアルタイムに現場のメンバーが確認し、対処できるようにしています。定期的に調査結果を元にしたオンラインミーティングなども行っています。このとき、ネガティブなコメントを見るのを恐れたり、逆に悪いところだけを扱うのは効果的ではありません。以下の2つの観点で振り返ることとスタッフ間の共同学習が重要です。
①良かった点:良い点から学べることはたくさんあります。自信などにつなげる意味では良い点への注目は必須です。
②改善すべき点:反応的に意見を鵜呑みにせず、ファイブウェイポジショニングなど上流の戦略と照らし合わせての検討が重要です。また、「気をつける」「心がける」「努力する」など無意味な言葉で終わらさずに、具体的仕組みやトレーニング方法の見直しやネクストアクションやスケジュールまで落とし込むことが重要です。
六本木の居酒屋市場で生き残った理由⑤:進化しつづける
「これさえやれば成功する」という裏技を探す旅とは決別する。
これが最も重要なノウハウかもしれません。そんな裏技はこの世に存在しません。私達も何千何万という数の仮説検証、実験と改善を積み重ねてきました。今日うまくいっていることも、明日には陳腐化します。明日には他社が真似します。明日には顧客が飽きます。
ですから、うまくできている方法は、真似される前に先に他者(他社)にどんどん開示しましょう。そうすると、不思議とさらに進化の道が見えてきます。
だからこの仕事はやめられないし、面白いです。
進化しつづける私達を、定点観測して楽しんでみてください↓
肉汁水餃子 餃包 六本木交差点
肉汁水餃子専門店として地元のビジネスマンから世界中の観光客まで、ファンがたくさんいる六本木の居酒屋です。
世界最大の口コミサイト・トリップアドバイザーで東京23区1位を獲得。
もっちりじゅわっな水餃子をぜひお楽しみください。
名称:肉汁水餃子 餃包 六本木交差点
住所:東京都港区六本木4丁目9−8電話番号:050-3503-3119
【公式PV】肉汁水餃子 餃包 六本木交差点
社員旅行(ビール研修あり)
81歳村長ウクレレ
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「肉汁水餃子 餃包 六本木交差点」へのアクセス
六本木交差点・徒歩0分
東京都港区六本木4丁目9−8
六本木の居酒屋「肉汁水餃子 餃包 六本木交差点」
TEL: 050-3503-3119